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2009年 03月 12日
民放の広告収入が不景気のあおりで激減しているという。一頃では考えられなかったパチンコの広告が目立ったり、制作費削減の結果なのだろう、やたらお手軽なバラエティ番組の類いの数が増えたりしているのも、むべなるかなの感なしとしない。そんな中で、民放から見ればよだれがでるようなNHKは、BSを含めて数えようによっては6つにも7つにもなろうかというチャンネルを誇っている。が、その中味を見るといささか首を傾げたくなる。一体、朝から大リーグの試合を延々と放送したり、NFLの試合やバラエティまがいの番組があれほど多い必要があるのだろうか。
NHKならではの素晴らしい番組も数多いことは認める。ニュース番組の平凡さも(夜9時のニュースの田口アナウンサーの度し難い「物知り」調を除いては)つとめて没主観的・非政治的であろうとしていると認めても良い。しかし、これほど力を抜いた番組を流してまで複数チャンネルは維持しなければならないのか、その理由はどこにあるのだろう。その名の示す通り、教育チャンネルは放映開始時の初心に戻れば良いし、野球やフットボールの放映権に払うオカネがあるのなら、自主番組の制作費にまわしてはどうだろう。「公共」放送の使命とは徒に時流に媚びないところにこそあるのではないのか。 番組を審議する委員会があると聞く。そんな意見が出たことはないのか、あるいはお役所の持つ審議会や委員会と同じく(12.17「私の履歴書」)イエスマン(パーソン?)だけ集めたのだろうか。視聴料を払っている人の中には、おそらくそうした番組の支持者もいるだろう。しかし、何も視聴者嗜好「比率」を忠実に番組編成に反映させる必要はあるまい。「民に出来ることは」ではないが、民放路線との差別化については、お得意の言い回しのように「真剣に検討してみ」てはどうだろう。NHKはテレビが俗悪な「おちゃらけ」傾向を示す中で、趣味の良さの砦であり続けてほしいからだ。
by akirairiyama
| 2009-03-12 00:53
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