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2009年 10月 28日
事業仕分けの仕分人(簡単に言えば、事業の要不要に関するレフェリーあるいはジャッジ)に、民主党の新人を中心に32名を投入するという。近来にない快事であり、これこそ民主党の言う政治主導の体現だ、とひそかに喝采を送っていたら、小沢幹事長の鶴の一声で立ち消えになったという。それも「聞いていない」からだという説があるが、まさかそんな次元の低い判断をする小沢氏ではないと信じたい。とすると、巷間報道が伝えるように、新人が予算書など読めっこない、まして要不要の判断など出来っこない。それよりも民主党の新人代議し研修の方が大事だ、というのが主たる理由だろうか。
だとすればこれほど的外れの議論もない。素人が読んで解らない取り扱い説明書を元に税金が使われて良いのか。訳知りの官僚(専門知識で彼らにかなう人がいるはずもない)から判断・決定権を政治が取り戻そうというのがマニフェストではなかったのか。新人代議士研修なるものがいかなるカリキュラムで何を教えるのかは知らないが、事業仕分けほどに国政.財政のあり方について生きた教科書と実習がなされる機会はそんなにしょっちゅうあるものではない。まして、時間の要素に追われて「猫の手」(失礼)も借りたいくらいの仙谷大臣にとって、援軍どころか、二階に上げてなんとやらの仕打ちというものではないか。 小沢氏が世に言う「小沢チルドレン」を小泉チルドレンの二の舞にさせたくなくて、手取り足取り教育したい気持ちは解らないではない。彼ら、彼女らが議席を得たについて、擁立、あるいは人選、さらには選挙戦略をめぐって、小沢氏の功績が預かって大きかったことも事実だろう。しかし、だからといって彼(女)らを私兵のごとく扱うとすれば、それは選挙民に対する非礼極まりない行為と言うべきだ。清潔と透明性が売り物の民主党政権にあって、とかく小沢氏の言動は説明不足、さらには旧い自民党体質を彷彿とさせるものがあるのは民主党にとって決して良いことではない。しかし、今更小沢氏にそのスタイルを変えろというのも無理な話だし、第一彼に変える気など毛頭ないだろう。とすればチルドレン諸氏が、自分は誰に対して責任を負うのか(accountableであるべきか、といってもよい)を今一度考えてもらうしかあるまい。 旧態質依然たるものがあるといえば、亀井大臣もその最右翼だ。いままで鳩山政権が行った意思決定で唯一とは言わないまでも、最大の汚点は郵政人事だ。これが二度・三度起れば民主党の人気は急速にしぼむだろう。それを見越した、自民党の廻し者かな、なんて。まさか、ね。
by akirairiyama
| 2009-10-28 23:54
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