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2008年 02月 01日
Noblesse Oblige 語源(フランス語)は「貴族の義務」というほどの意味のようだ。それが、貴族、即ち生まれながらに特権を持った人は、という意味から、身分の高い者は、とより一般化されるようになる。そういう人ははより多くの責任を負わねばならぬ、という内容に変わりはない。もっとも、ローマ時代に既にこの思想は指導者層で一般的だったとも言われるから、発生と進化の歴史には諸説あるようだ。
英国では、第一次大戦で貴族出身将校に戦死者の割合が際立って多かったのが例としてよくひかれるが、さて第二次大戦ではどうだったのだろう。英国はともかく、出生、という意味でnoble なのは日本ではいまや皇室だけだろうが、ドナルド・キーンの「明治天皇」を読むと、明治天皇がいかに忠実なこの思想の体現者であったかが微細に記されている。頑なまでに皇女(実の娘である)に対する愛情の表現を拒んだ事実。炎暑・極寒、あるいは病をおしての公式行事への参加、等々。全てが全て今日に通用するとも思わないが、その気風は天皇家に脈々と続いているように見受けられる。 いったい高級公務員が nobleな立場と言えるかどうかさだかではないが、高い地位、という意味ではより強い責任感を持って欲しい、という感はある。まして国民の税金を所得として受け取っているのだから、より一層その思いは強い。招待ゴルフだ、しゃぶしゃぶだ、というのは論外として、彼(女)たちにとってのobligation すなわち義務の中味はなんだろう。自己の所属する省庁の機能が、あるいは存在そのものが、現在、あるいは将来の日本にとって有害だと気づいたら、どんな行動が期待されるのだろうか。 私益が公益と一致すれば個人にとってこんな幸せなことはない。アダム・スミスのように堂々と私益追求こそが世のためだ、と正面から開き直ることのできる人は少ないからだ。逆にそう信じたふりをする、というほど noblesse oblige から遠いことはない。本気でそう思っている政治家は別にして、だが。
by akirairiyama
| 2008-02-01 13:47
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